チリの各ワイン産地について
アタカマ州 (Atacama)
チリ最北のワイン産地
チリ最北のワイン生産州で、コピアポとウアスコの2つの渓谷が主な産地です。アタカマ砂漠の厳しい乾燥気候の中、河川沿いの肥沃な土地でブドウ栽培が行われており、その歴史はスペイン植民地時代にまで遡ります。チリのピスコ産地としても重要な役割を担っており、マスカット・アレハンドリアやペドロ・ヒメネスを使ったピスコ生産が盛んです。
主なワイン産地:コピアポ / ウアスコ
主なブドウ品種:モスカテル・デ・アレハンドリア / ペドロ・ヒメネス / パイス / シャルドネ / ソーヴィニヨン・ブラン
コキンボ州 (Coquimbo)
急成長する冷涼産地
チリのワイン産地として近年最も注目を集めている州のひとつで、エルキ、リマリ、チョアパの3つの渓谷からなります。エルキはチリのピスコ発祥の地としても知られ、リマリは石灰質土壌が豊富で世界水準のシャルドネを産出します。太平洋からの冷涼な海風とアンデスの高標高が、フレッシュで複雑なワインを育みます。
主なワイン産地:エルキ / リマリ / チョアパ
主なブドウ品種:ペドロ・ヒメネス / シラー / ソーヴィニヨン・ブラン / ピノ・ノワール / シャルドネ
バルパライソ州 (Valparaíso)
太平洋の風が育む多様な産地
チリを代表する複数のワイン産地を擁する州です。アコンカグアは力強いカベルネ・ソーヴィニヨンで知られ、カサブランカとサン・アントニオ/レイダは冷涼な海洋性気候を活かした白ワインとピノ・ノワールの産地として世界的な評価を確立しています。カサブランカはチリにおけるクールクライメート・ワインの先駆けです。
主なワイン産地:アコンカグア / サンアントニオ・レイダ / カサブランカ
主なブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン / ソーヴィニヨン・ブラン / ピノ・ノワール / シャルドネ / シラー
首都圏 (Región Metropolitana)
南米のボルドー
「南米のボルドー」とも称されるマイポ渓谷を擁するチリ最重要のワイン産地です。チリのワイン産業の発祥地であり、コンチャ・イ・トロ、サンタ・リタなど世界的に知られるワイナリーが集積しています。アルト・マイポの砂利質土壌が複雑で長熟なカベルネ・ソーヴィニヨンを生み出します。
主なワイン産地:マイポ
主なブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン / カルメネール / メルロー / シラー
オイギンス州 (Libertador General Bernardo O’Higgins)
チリ赤ワインの中心地
チリ最大の赤ワイン輸出産地を擁する州で、カチャポアルとコルチャグアの2つの産地からなります。コルチャグアは「チリのナパ・ヴァレー」とも称され、クロス・アパルタ、モンテスなど世界的ワイナリーが集まります。カベルネ・ソーヴィニヨンとカルメネールが主役です。
主なワイン産地:カチャポアル / コルチャグア
主なブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン / カルメネール / メルロー / シラー / シャルドネ
マウレ州 (Maule)
チリ最大のワイン生産州
チリでブドウ栽培面積が最も広い州です。古木のパイスやカリニャンが残り、自然派ワインの産地として世界的に注目されています。VIGNO(古木カリニャンの生産者団体)やAlmaule(古木パイスの共同ブランド)など、独自の品質基準を持つ団体がチリワインの新たな可能性を切り開いています。
主なワイン産地:クリコ / マウレ
主なブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン / パイス / カリニャン / ソーヴィニヨン・ブラン / メルロー
ニュブレ州 (Ñuble)
古木と自然派ワインの聖地
2018年創設のチリ最新州ですが、ブドウ栽培の歴史はスペイン植民地時代に遡る伝統産地です。イタタは樹齢100年を超える古木のパイス、モスカテル、サンソーで知られ、海外で修行を積んだ若い醸造家たちが世界が注目するナチュラルワインを生み出しています。
主なワイン産地:イタタ / ニュブレ
主なブドウ品種:パイス / モスカテル・デ・アレハンドリア / サンソー / カベルネ・ソーヴィニヨン
ビオビオ州 (Biobío)
南部の伝統的ワイン産地
チリの伝統的ワイン産地の南端を担う州です。古木のパイスとモスカテルが残り、ナチュラルワイン運動の中心地のひとつとなっています。冷涼な気候を活かしたピノ・ノワールやシャルドネも注目されており、有機農業やビオディナミを実践する生産者も増えています。
主なワイン産地:ビオビオ
主なブドウ品種:パイス / モスカテル・デ・アレハンドリア / サンソー / ピノ・ノワール / シャルドネ
アラウカニア州 (La Araucanía)
南部の新興ワイン産地
チリの先住民族マプチェ族の故郷として知られる南部の州で、マジェコとカウティンの2つの産地からなります。1990年代にエラスリスが開拓を始めたマジェコは、繊細でエレガントなピノ・ノワールとシャルドネで注目を集めています。
主なワイン産地:マジェコ / カウティン
主なブドウ品種:ピノ・ノワール / シャルドネ / パイス / リースリング
ロス・リオス州 (Los Ríos) / ロス・ラゴス州 (Los Lagos)
湖水地方の実験的産地
チリ湖水地方に位置する2州で、オソルノを中心に小規模なワイン生産が行われています。火山性土壌と豊富な降雨量を活かした実験的なワイン造りが始まっており、パタゴニア・ワインのフロンティアとして注目されています。
主なブドウ品種:ピノ・ノワール / シャルドネ / ソーヴィニヨン・ブラン / リースリング
チリワインについてもっと知りたい方はコラム一覧もご覧ください。
チリのワイン産地についての詳細はWines of Chile(公式サイト)もご参照ください。
