HOME » COLUMN » チリ旅行のお土産に選びたい、おすすめの高級チリワイン13選

チリを訪れたら、お土産に高級ワインを持ち帰りたいところ。一方で、いざ現地のワインショップに入ると、あまりの種類の多さに何を選べばよいか迷ってしまうものです。

本記事では、Vinitoがお土産におすすめしたい赤ワイン7本・白ワイン6本をご紹介します。「赤は1万円以上、白は4,000円以上」を目安に、チリならではの物語と品質を備えた高級チリワインだけを選びました。首都サンティアゴ市内で購入できる場所もあわせてまとめています。

背景知識:高級チリワインの歴史

高級チリワインの原点は、19世紀半ばです。フランスの影響を受けた富裕層が、ボルドーからカベルネ・ソーヴィニヨンなどの苗木を持ち込み、ワイン造りが産業化されていきました。

1980年代以降に醸造技術が急速に進歩し、1990年に国が民主化を果たすと、海外の資本や醸造家も加わります。そして1990年代にはSeñaやAlmavivaといった「アイコンワイン」が続々と誕生しました。決定打となったのは、2004年のベルリン・テイスティングです。チリの赤ワインが、ボルドーの名門ワインを相手に世界の注目を集めました。

こうした経緯から、高級チリワインといえば、まずカベルネ・ソーヴィニヨンやカルメネールなどの赤ワインが挙げられます。今回のラインナップで赤が白より多いのも、この点を反映しています。

チリの高級白ワインの歴史はまだ浅く、太平洋の冷涼な風が届く沿岸部の開拓が進んだ1990年代以降に本格化しました。カサブランカ、サンアントニオ/レイダ、リマリ、そして砂漠の縁のウアスコと、産地が南北へ広がりました。とりわけシャルドネは近年めざましく進化しており、トップクラスのものはブルゴーニュのプルミエ・クリュやグラン・クリュに匹敵する水準に達していると言われています。

今回のセレクションについて

選定にあたっては、次の2点を基準にしました。

  • 現地価格で赤ワインは約1万円以上、白ワインは約4,000円以上
  • 日本でも手に入りやすいワイナリーの看板銘柄は、今回は対象外

高級赤ワイン7選

高級チリワインであるClos Quebrada de MaculのDomus Aurea

Domus Aurea – Clos Quebrada de Macul(マイポ・ヴァレー)

サンティアゴ東端の丘陵にあり、アンデスの朝日を浴びるブドウ畑は、1970年に植樹されました。かつてはチリ屈指のワイナリーが競って買い求めるブドウを生み出していた畑で、オーナーであるペーニャ夫妻が醸造家イグナシオ・レカバレン氏とともに、自社ボトリングに踏み切って生まれたのが旗艦ワインのDomus Aureaです。

最も古いカベルネ・ソーヴィニヨンの区画から選ばれたブドウで造られた一本。メントールやハーブ、黒系果実に、ほのかな土のニュアンスが重なり、しなやかなタンニンが全体を包み込みます。アンデス沿いのマイポ・アルトらしい個性がはっきり表れた、チリ・カベルネの王道です。

サンティアゴでの取扱店:La Vinoteca、El Mundo del Vino、Les Dix Vins

こんな方におすすめ:マイポの山麓が生む、メントールの香るカベルネを味わってみたい方

高級チリワインであるVIKのLa Piu Belle

La Piu Belle – VIK(カチャポアル・ヴァレー)

ノルウェー人実業家アレクサンダー・ヴィック氏が2006年にチリのカチャポアル・ヴァレーで興したVIK。世界のベスト・ヴィンヤード・ランキングで1位に選ばれたこともあるワイナリーです。

La Piu Belle(ラ・ピウ・ベル)は、ボトルデザインの個性でも目を引きます。カラフルで自由奔放な絵柄は、ワイナリー併設のホテルで客室の装飾を手がけたチリ人アーティストの落書きから着想を得たものです。
ワインはカルメネール主体のブレンド。熟成に使われるフレンチオーク樽の一部には、現地の木材を使って自社で仕立てた樽も含まれます。

サンティアゴでの取扱店:La Vinoteca, El Mundo del Vino / レストランBocanarizではグラスで注文可能

こんな方におすすめ:見た目のインパクトも重視したい方、ギフトとして印象に残る一本を探している方

高級チリワインであるCasa SilvaのMicroterroir

Microterroir – Casa Silva(コルチャグア・ヴァレー)

Casa Silvaは、1892年にコルチャグアで最初のブドウ畑を拓いたシルバ家のワイナリー。カルメネールの代表作が、このMicroterroirです。

アンデスの山麓にあるロス・リンゲス畑は、独自の気候と土壌が評価され、チリで正式な原産地呼称にも認められました。「ミクロテロワール」の名前のとおり、区画ごとの土壌の違いをワインに映し出すコンセプトで造られています。値段対比でも納得できるクオリティで、日本人駐在員からも根強い支持を受ける一本です。

サンティアゴでの取扱店:CAV, La Vinoteca / レストランBacoではグラスで注文可能

こんな方におすすめ: 研究に裏打ちされた、こだわりぬいたカルメネールを選びたい方

高級チリワインであるSanta RitaのPewën

Pewën – Santa Rita(コルチャグア・ヴァレー)

1880年創業の老舗Santa Ritaの旗艦カルメネールがPewën。畑はコルチャグアの名産地アパルタにあります。植えられたのは1938年で、そこに残る古木から少量だけ造られる希少なカルメネールです。

ブドウはすべて手摘みで収穫し、コンクリートとステンレスのタンクで自然発酵後、新樽を含むフレンチオーク樽で18か月熟成。現地のDescorchados誌では常にトップレベルの評価を獲得しています。チリ産カルメネールの最高峰です。

サンティアゴでの取扱店:El Mundo del Vino, La Vinoteca, JUMBO

こんな方におすすめ: 古木ならではの深みを味わいたい方、チリの老舗が誇る旗艦ワインを選びたい方

高級チリワインであるDagazのTierras de Pumanque

Tierras de Pumanque – Dagaz(コルチャグア・ヴァレー)

創設者のマルコ・プヨ氏は、1994年から大手ワイナリーとして働きつつ、個人のワイナリーも持つ醸造家。Dagazとは、ケルトのルーン文字で「新しい道の始まり」を意味します。ブドウ畑は太平洋から吹く涼しい風の影響を強く受けるコルチャグアのプマンケというエリアにあり、夏の昼夜の寒暖差は20℃にも達します。

ワインは、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体としたブレンド。樽の風味は控えめで、黒系と赤系の果実に花崗岩由来のミネラル感があります。やわらかなタンニンと引き締まった酸が特徴です。

サンティアゴでの取扱店:La Cava del Barrio, El Mundo del Vino, Santiago Wine Club

こんな方におすすめ: 海風と花崗岩が育む、ミネラル感があり凛としたチリ赤ワインを探している方

高級チリワインであるSan PedroのCabo de Hornos

Cabo de Hornos – San Pedro(カチャポアル・ヴァレー)

老舗ワイナリーSan Pedroのアイコンワイン。南米最南端の岬ホーン岬(Cabo de Hornos)にちなんで名づけられています。

カチャポアル・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンで造られており、カシスやハーブ、タバコのニュアンスに、きめ細かなタンニンが調和します。すぐに楽しめる親しみやすさと、長期熟成のポテンシャルを併せ持つ一本です。

サンティアゴでの取扱店: El Mundo del Vino

こんな方におすすめ: 王道のチリ・カベルネを、歴史あるブランドの安定感とともに選びたい方

高級チリワインであるVillardのTanagra

Tanagra – Villard(カサブランカ・ヴァレー)

Villardは1989年に、フランス出身のティエリー・ヴィラール氏がカサブランカ・ヴァレーで設立したワイナリーです。白ワインのイメージが強いカサブランカですが、この造り手はシラーでも頭角を現しています。そのアイコンワインがTanagraで、名前はギリシャの古代都市に由来します。

これまで紹介したボルドースタイルのブレンドとは対照的に、Tanagraは冷涼産地のシラーです。条件に恵まれた年にしか造られず、繊細でバランスのとれた味わいが特徴です。ブルーベリーやカシス、スミレ、黒コショウの香りがあり、果実味の力強さと引き締まった酸を併せ持ちます。Descorchados誌では、複数のヴィンテージで94〜95点の高評価を得ています。

サンティアゴでの取扱店:La Vinoteca

こんな方におすすめ: 冷涼産地ならではの、ピュアで洗練されたシラーを味わいたい方

高級白ワイン6選

チリの高級白ワインであるAristosのBaronesa

Baronesa – Aristos(リマリ・ヴァレー)

Aristosは、醸造家フランソワ・マソック氏、テロワール専門家ペドロ・パラ氏、そしてブルゴーニュの名門生産者ルイ・ミシェル・リジェ=ベレール氏の3人が、2003年に立ち上げたプロジェクトです。畑は銘醸地リマリ・ヴァレーのフライ・ホルヘ国立公園のすぐ隣にあります。

こちらはブルゴーニュの精神をチリの石灰質土壌で表現した、複雑味のあるシャルドネ。フレンチオーク樽で長く熟成させることで、オレンジブロッサムや白い果実の華やかな香りと、ミネラル感を引き出します。

サンティアゴでの取扱店: La Vinoteca

こんな方におすすめ: ブルゴーニュ好きで、白ワインで「チリの実力」を確かめたい方

チリの高級白ワインであるVillardのArganat

Arganat – Villard(カサブランカ・ヴァレー)

赤ワインのおすすめでも登場したTanagraと同じワイナリーが手掛ける、シャルドネのアイコンワイン。Tanagraを逆にした名前になっています。

契約畑のなかでも特に古い区画のブドウから造られる特別な一本。砂質と花崗岩質の土壌に由来する火打ち石のようなミネラル感と塩味、白い花や黄色いリンゴの香り、丸みのある質感がと長いフィニッシュが特徴です。

サンティアゴでの取扱店: Les Dix Vins, La Vinoteca / レストラン The Loftではグラスで注文可能

こんな方におすすめ: 樽の効いた、厚みと複雑味のある王道のシャルドネが好きな方

チリの高級白ワインであるVentisqueroのTARA

TARA – Ventisquero(ウアスコ・ヴァレー)

Ventisqueroが手がける革新的なプロジェクトで、畑はアタカマ砂漠の南端、太平洋から約20kmの距離に位置します。石灰岩と塩分を含む土壌が、独特のミネラル感と塩味を生みます。

こちらのシャルドネは、自然酵母による発酵、無補糖・無濾過で仕上げ、コンクリートエッグと大樽で熟成。柑橘やメロンの香りにクリーミーな口当たりが重なり、塩味を帯びた長い余韻が続きます。世界的に見ても個性的な一本です。

サンティアゴでの取扱店: Les Dix Vins, El Mundo del Vino / レストラン Naokiではグラスで注文可能

こんな方におすすめ: 塩気と果実味を併せ持つ唯一無二のシャルドネを探している方

チリの高級白ワインであるJP MartinのDe Mai

De Mai – JP Martín(ウアスコ・ヴァレー)

20年以上のキャリアを持つ醸造家ホセ・パブロ・マルティン氏が立ち上げたプロジェクトです。畑はアタカマ座獏の南端、ウアスコの石灰岩質土壌にあり、冷涼な気候が鮮やかな酸とミネラル感をもたらします。こちらのシャルドネは、自然酵母で発酵させるなど、極力手を加えない姿勢で産地の個性をまっすぐ表現しています。

Descorchados誌の2022年版で97点を獲得し、マルティン氏は2024年の最優秀新人醸造家にも選ばれました。いま、チリで最も注目されている白ワインのひとつです。

サンティアゴでの取扱店: La Cava del Barrio, Les Dix Vins

こんな方におすすめ: 話題の新星を先取りしたい方、砂漠と海が育む個性的なシャルドネを試したい方

チリの高級白ワインであるVentoleraのCerro Alegre

Cerro Alegre – Ventolera(レイダ・ヴァレー)

ソーヴィニヨン・ブランとピノ・ノワールで、チリのトップクラスの評価を確立したVentolera。名前は、レイダの谷を吹き抜ける強い海風に由来します。太平洋から約12kmの丘陵で、冷たい風と朝霧に磨かれたブドウが育ちます。

こちらのソーヴィニヨン・ブランは、石英を含む花崗岩質の斜面のブドウから造られ、柑橘とハーブの爽やかな香りに、緊張感のある酸と塩気を帯びたミネラルが際立ちます。産地の個性が素直に映し出された、引き締まった一本です。

サンティアゴでの取扱店: La Vinoteca

こんな方におすすめ:キリッと冷涼なソーヴィニヨン・ブランが好きな方、チリの「海風」を味わいたい方

チリの高級白ワインであるCasa MarínのCipreses Vineyard

Cipreses Vineyard – Casa Marín(サンアントニオ・ヴァレー/ロ・アバルカ)

創業者のマリア・ルス・マリン氏は、チリ初の女性醸造家です。周囲から「海に近すぎて寒すぎる」と言われながら、2000年に太平洋からわずか4kmのロ・アバルカにブドウを植えました。その挑戦が実を結び、ロ・アバルカは独自の原産地呼称としても認められています。

旗艦のCipreses Vineyardは、海に面した石灰岩の急斜面のブドウから造られるソーヴィニヨン・ブラン。柑橘やライム、ハーブの香りに、塩味を帯びたミネラル感、クリーミーな質感と張りのある酸が重なります。熟成にも耐える骨格を備えた、チリ沿岸白ワインの代表格です。

サンティアゴでの取扱店:CAV, La Vinoteca

こんな方におすすめ:チリのソーヴィニヨン・ブランを象徴する一本を選びたい方、物語のあるワインを贈りたい方


まとめ

高級チリワインは、歴史と自然環境が重なって生まれたものです。

ぜひ現地のワインショップで、チリに来たからこそ出会える一本を探してみてください。